三宅島の漁業

三宅島では、季節や回遊してくる魚類により様々な漁業が行われています。漁協に所属する個人組合員により、主に日帰り操業が10トン前後の漁船によるひき縄、一本釣りが周年操業されているほか、潜水漁業や小型の船外機船による刺網漁なども行われています。

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一本釣り

5トンから10トンほどの漁船により、島の周辺に点在する漁場で、キンメダイやメダイ等を狙います。餌や仕掛けは、魚種により違いますが、漁業者の経験や考えを生かした工夫が求められます。また、潮の流れを読み漁場を選ぶ勘や的確に船を操る技術が必要です。

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引き縄

漁船を走らせてバケと呼ばれる疑似餌(ルアー)を引くことにより、餌と間違えて喰いついた魚を釣り上げます。主にカツオ、マグロ等はこの漁法により漁獲されます。

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延縄(はえなわ)

初冬から晩春にかけて行われる漁で、おもにキハダマグロ、クロマグロ、メバチマグロ、マカジキ等を狙います。縄の総延長は20km以上と長いので、当たると1回の漁で他の漁師の1年分を稼ぐこともあります。現在、三宅島では2隻が競い合って延縄漁を行なっており、漁協もこの2隻に期待をしています。

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定置網

早朝、漁師数人が漁船に乗り定置網が仕掛けられた海域へと向かいます。網起し(あみおこし)は皆で力を合わせて網をあげ、魚をすくい船の魚倉へと運び入れる作業です。三宅島には1ヶ統あり、カンパチ、ムロアジ、イカ等様々な魚が漁獲されます。

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刺し網

魚が回遊する海域に網を仕掛け、網に魚を絡めて採る漁法です。網に魚が刺さったようにみえることからこの名前があります。三宅島では、タカベ、トビウオ、イセエビ等が刺網によって漁獲されます。

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潜水漁業

漁船または岸から海に潜り、トコブシ等の貝類やテングサ、トサカノリなどの海藻類を採る漁業です。対象となる魚種毎に潜水器の使用や禁漁時期、禁漁区域などが細かく決められています。

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